よみがえり

中沢新一さんの『大阪アースダイバー』(講談社、2012年)です。
農村と切り離せない江戸東京とはちがう、都市としての発展をした堺大阪に、著者は日本の再生を見ようとしています。いまの大阪を仕切っている人には、新自由主義をいうだけで、再生にはつながらないとみているようです。
ただ、黒田府政の評価が、すっきりしないのはちょっとよくわからないのですが。
ひとが住みかを選ぶのは、場所の条件にもかかわるのですから、著者のこうした土地の力と結びつけるのも、一つの思考実験ではありましょう。そういうものとして、受けとめればいいのかとも思います。