2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

度量

巴金『寒い夜』(岩波文庫、立間祥介訳、親本は1991年、原著は1947年)です。 1944年から45年にかけての重慶を舞台に、家族関係のはざまで肺を病んで死にゆく男を描いた作品です。当時は、日本軍が大陸打通作戦とかいって、桂林などを攻略した時期ですので、…

つぎつぎ

今度は、長山高之さんの訃報です。戦時中の高知を舞台にした作品もありました。しばらくは作品も書けなかったようですが、十分に書きたいことは書いたのではなかったでしょうか。

おくやみ

浜野博さんの訃報がしんぶんに載っていました。たしか江田五月と同じ高校で、運動会だかの行事のときの事故で下半身がうごかなくなってしまったとか聞いたことがあります。そうしたご自分の体験をベースにした小説をいくつか読んだ記憶があるのですが、最近…

識別

デレク・ジーター選手の功績をたたえて、ニューヨーク・ヤンキースは背番号2を永久欠番にしたそうです。ヤンキースの1けた番号はすべて永久欠番ということになるそうです。 さて、こちらでは、松本幸四郎さんが松本白鸚に、市川染五郎さんが松本幸四郎に、…

ふところの深さ

木村元彦さんの『橋を架ける者たち』(集英社新書)です。 もともとは『すばる』に不定期連載されていた朝鮮高校サッカーをめぐるエッセイを再構成したのだそうですが、在日の選手たちがどのようにして自分の場所をつくってきたのかということに関して、いろ…