そろそろ決着

大塚初重さんの『邪馬台国をとらえなおす』(講談社現代新書、2012年)です。
卑弥呼の国がどこにあったかは、謎解きとしてはおもしろいのでしょうが、考古学の立場からは、どうも九州にあったとはいい難いようです。実際、当時の倭国全体の流れからみると、九州が統合の中心とはいえないのでしょう。
そうなると、朝鮮半島は7世紀まで三国(と伽耶を加えた4か国)時代が続いたのに、日本列島では早い時期に大きな王権が成立したのはなぜなのかということが、問題になってくるでしょう。それは文献史学の出番です。