距離をおく

森田浩之さんの『スポーツニュースは恐い』(生活人新書)です。
スポーツニュースが、「国民」をつくるために日夜刷り込みを行っているという、この本の指摘は、日常ほのかに感じていたことを、きっちりと表現したように思います。NHKのスポーツニュースが、大リーグからはじまって、日本のプロ野球があとまわしにされるのも、国際大会の報道でも日本選手ばかり(たいした成績でもなくても)重視するのも、そういう目でみれば、解釈はつくのでしょう。メディアの報道には、それが意図するものを考えながら対応するのは、これからの時代、気をつけなければいけないのだと思います。
こういう本が、NHK出版から出るというのも、考えてみればおもしろいものです。そうしたニュースの発信元でもあるわけで、それを批判する本が出てくるということですから。