速報的な感想として

文学フリマをめざして発行していた、日本民主主義文学会の代々木支部の雑誌、『クラルテ』が出ました。(発行責任者は北村隆志さん、kitamura@a.email.ne.jpです)
北村さんをはじめとして、浅尾大輔さんや紙屋高雪さん、特別寄稿として旭爪あかねさんなど、けっこう豪華なメンバーが書いています。
じっくりとした感想ではないのですが、北村さんの文章のなかで、気になる点。
「娯楽と啓蒙。結論は平凡だが、その両方の要素を持つものがいい文学ということになる」とさくっと片づけています。はて、娯楽は「楽しませてやる」だし、啓蒙は「教えてやる」でしょう。どちらも書き手が高みに立って、大衆を見下すという形になりはしませんか。いまさら時間を1920年代の「芸術大衆化論争」に引き戻さなくてもよいでしょう。だいいち、そうしたら葛西善蔵はどうなりますか。いささかならぬ疑問あり、です。