商号

汐文社から出ていた、〈講座　文学・芸術の基礎理論〉4巻（マルクス主義の文学理論・日本の文学・世界の文学１・世界の文学２）までは確認しました。1974年から76年にかけて出版されています。
カバーや巻末の広告ページには、6巻まで発売予定があり、〈日本近代文化史〉〈現代の芸術〉というタイトルは決まっているのですが、〈日本の古本屋〉のサイトをみても、該当するものが全く見当たりません。
そこで、出版社のHPはと思って、汐文社のサイトを訪れると、そうした過去の本は話題に出てきません、というよりも、会社の概要に、〈創立1976年11月〉とあるではありませんか。創立前に出版されていた、ということになるのでしょうか。
いろいろな事情で、社名やISBNコードの権利を譲って、経営主体が変わることはよくあるようです。本の泉社のISBNコードが、たしか〈新日本医療出版〉のコード番号をいただいていたはずですし、おおきくいえば、〈中央公論新社〉だって、その例かもしれません。
競馬やパチンコの攻略本を出している東邦出版や、何をしているのかわからなくなった白石書店にくらべれば、まだ、汐文社は路線を変えていないといえるでしょう。
ぜいたくをいえば、HPで、過去の絶版書を探索できるようにはしてほしいとは思いますが。
既刊4冊は、勉強になりました。