アレルギーの店

うちの下のこどもは、アレルギーの体質がある。毎年一度は医者に血液検査をしてもらっているのだが、Igeというアレルギーの数値が、通常の500倍くらいある。
そのために、食べられるものが限られる。肉類は牛と鶏がだめ、魚類は青・赤がだめ、野菜は油の材料やぬめりものやえぐみのあるものはだめ、穀物はソバ・コムギ・トウモロコシがだめという具合である。
そこで、どうしても専門の店にいって、そこで特別な醤油や雑穀類を買わなければならない。幸い、都内練馬にそうした店があって、生まれた頃から10年以上もお世話になってきた。
ところが、その店が昨年火事を出した。もらい火ではなく、失火らしいのだが、そのために資金繰りが苦しくなったらしく、この前行くと、とうとう店じまいの風情であった。
それだけならそれですんだのだが、どうなっているのか、その店についてネットで検索をかけると、悪い評判が最初に出てきた。なんでも、コムギを含んでいるクッキーに、コムギをふくんでいないという表示をしたことが発覚したので、行政から指導がはいったというのである。ほかにも悪口が書かれている。
悪口はしかたがない。それが事実ならば。さいわい、わが子はそうしたものにひっかからずにすんだのだと思っていればいい。でも、とりあえず、店が営業しないとなると困ることがある。
それにつけても、いつから食品業界はいろいろと添加するようになったのだろう。ここでいう添加とは、いわゆる化学物質のことではない。具体的に言えば、ハムやソーセージに大豆のたんぱくを混ぜたり、ちくわやかまぼこに卵白をねりこんだりすることである。そうしたものをいれなければ生産ができないのか。混ぜ物のない製品は期待できないのか。
そんなことを訴えたいのだけれど。