手がかり

泉脩さんの『妻が逝く』(私家版)です。
泉さんは札幌第一高校の教諭を長年勤め、定年後に文学サークルに属しながら、評論やエッセイをかかれていらっしゃいます。
最近の短い文章をまとめた本なのですが、その中に、近しい人の追悼文が載っています。そのひとりが、村上嘉隆という方です。亡くなられた日ははっきりとは書かれていないのが残念なのですが、泉さんの大学時代の先輩にあたる方なのだそうです。
村上氏は1970年前後に、唯物論哲学の立場から何冊か著書を出していたのですが、その後はそうした場面からは離れていたようで、消息も聞こえてこなかったのですが、こうして、亡くなられていたことがわかりました。
本を出しても、その後がわからないこともたくさんあるのですが、さいわい、こうして知ることもあるのですね。