土壌

宇津井健さん、蟹江敬三さんと、有名な役者さんが亡くなられました。この世代の役者さんは、多くが新劇の劇団から映画やテレビに進出していったのだという印象があります。
けれども、最近のひとたちはどうでしょうか。新劇の世界も、それだけでやっていくのは困難だという印象があります。昔の劇団をある程度ささえてきた鑑賞組織は、どんどんサークルメンバーの高齢化が進んでいますし、組織もむずかしそうです。子ども向けの鑑賞組織も、あっというまに少なくなっているようです。
そうした中で、演劇をめざす人たちの修業の場でもあり、新劇運動の発信地でもある劇団があまり動かなくなるというのは、やっかいなことではないでしょうか。消費税もあがって、公演の入場料にもひびくでしょう。
多様な文化を発信し、鑑賞できることを、守ることは大切です。そこは、忘れてはいけません。