先は長い

高橋秀実さんの『「弱くても勝てます」』(新潮文庫、親本は2012年)です。
開成高校の野球部を取材したもので、普通の学校とは少し違った野球を追求している姿を描いています。文庫本には桑田真澄さんが解説を寄せていて、野球というスポーツが、戦時中に精神主義の犠牲になったことが今でも尾をひいていて、それはよくないのではないかということも書いています。
実際には、そうはいってもなかなか勝てないのは事実で、今年は夏の予選で初戦敗退したとか。
本の中に出てくる当時の選手たちもいまは大学生なのでしょうが、今の東大野球部の選手のなかにも、開成出身者は一人しかいないようですから、目指す世界は遠いようです。