眼力

三輪修三さんの『工学の歴史』(ちくま学芸文庫、2012年)です。もともとは大学生の教科書として、丸善からでたものを、改訂して文庫に収めたのだそうです。
ものづくりは、今の文明を支える基礎ですが、高校までの勉強ではそうした部分への言及は少ないようです。高校レベルでは、基礎的な原理そのものを理解することが、物理の授業の重点なのでしょうから、それを応用する工学的な分野に関しては、こうした本で、流れを勉強する必要があるのでしょう。
それにしても、このような本をみつけて、文庫に収録するという編集者の仕事は大変なものだと思います。著者の意欲と、編集者の発見とが組み合わさって、こうした本ができるのでしょう。