同世代

『図書』の11月号が届いたので、いろいろと眺めていると、大江健三郎さんのエッセイで、同級だった海老坂武さんのことが書かれていました。かれは野球部にいたのだそうですが、(大江さんがリーディングヒッターといっているのはもちろん誤りで、当時は東大の選手が首位打者にはなっていません)当時は六大学隆盛の時代で、長嶋茂雄より守備には風格があったと、大江さんは書いています。
それであらためて思うに、大江さんは一浪して大学にはいったので、本当に長嶋と大学生として同学年になるわけです。その意味では、学生野球のよい時代を、肌で感じていたのですね。
ちなみに、長嶋・広岡を「絹」、三宅・吉田を「木綿」、中西・豊田を「麻」と評した方がいたそうです。そういう気風を、いまの野球ジャーナリズムに期待できるでしょうか。