まさかほんとうに

今年のノーベル賞は中国の莫言だそうです。
もちろん、いつ受賞してもおかしくない人ですから、いろいろとあっても妥当な受賞だと思います。
昔読んで、タイトルもよく覚えていないのですが、中越戦争の帰還兵が、国のために戦った自分に対して国がなにもしてくれないと、市場かどこかで老人に対してふんまんをぶちまけると、その老人が「自分は朝鮮で戦った」とつぶやいた、という場面があって、中国が経験した戦争の傷跡について考えさせられたものです。

ただ、こうなると気になるのが、本当にノーベル賞は6年周期なのだろうか、ということです。1988年のマハフーズ以来、94年の大江、00年の高、06年のパムクと、非欧米言語での書き手の受賞が、きちんと6年おきになっています。今回も、その流れが続いているのです。そのために、インドネシアのプラムディヤはとうとう受賞の機会を逸して亡くなりました。そうだとしたら、いかがなものでしょう。