それもあったか

川村湊さんの『福島原発人災記』(現代書館)です。
原発を推進してきた人たちが、どんな人で、どういうことを発言しているのかを、ネット上から拾い上げてきたものです。原発推進派の人たちが何をしているのかがわかって、なるほどと思わせるものがあります。
ところで、川村さんは千葉県の我孫子市に住んでいるとのことですが、原発から150キロくらいだそうです。3月15日、川村さんは近所のスーパーに買い物に行きます。「昔、核爆発に遭ったら、1週間持ちこたえられたら、少なくとも放射線による即死状態を免れると書いてあったように記憶している」ので、「水と食料品を買い置きしようと考えた」そうです。さて、店に行くと、「ミネラル・ウォーターのペットボトルは1人(1家族)小瓶2本まで、弁当、食パン類、うどん・そば・ラーメンの玉、カップ麺の類はすでに完全に売り切れ状態だった」ということだったと。
実際、うちの近所でも、米やカップ麺が売り切れ状態になっていたのですが(川村さんは15日に米を10kg買えたそうですが)、水や電気を必要とする(お米をガス釜で炊く人はいまどきいないでしょう)ものがなぜ売り切れるのか不思議だったのですが、『閉じ込められる』と感じた人が、あちこちにいたということなのですね。