こういうのもある

意外に話題になっていなさそうなのですが、『すばる』5月号で、星野博美さんが、五反田界隈を歩いた紀行、「桜田通りの赤い星」を発表しています。
星野さんは、「倉田工業」の跡地を探りにいくのです。星野さんのおじいさまが、多喜二が小説に書いたのとほぼ同時代に、五反田に住んでいたというのが、この土地を選んだ理由のようです。さらに、「大崎無産者診療所」や、「荏原無産者託児所」のあとをたずね、宮本百合子の「乳房」にもふれます。そして、以前重慶にいったときに訪れた、紅岩村をも思い出します。
短いエッセイですが、けっこうおもしろく読めました。けれども、現在、星野さんの目にはいるのは、何か所もある〈幸福の科学〉の建物なのだそうです。

『ロスジェネ』の4号を新宿の紀伊国屋で入手したのは、4月5日のことでした。それから1週間たっていますが、ほかのところで見かけません。どうしたのでしょう。