土台

大西広さんの『現場からの中国論』(大月書店、2009年)です。
収録された文章は、2008年に書かれたものが多いのですが、中国報道の一面化を戒め、きちんとした理解をうながすものになっています。
チベットウイグルで起きていることは、民族の対立というより、経済的な格差が主で起きている(たとえば、チベット族の経営するホテルよりも、漢族の経営するホテルのほうが、経営努力をしているから、それが格差を生むというのです)のだと、ものごとを基本的なところからおさえようとしています。
中国や韓国を批判する本は、どこにでも売っているようにみえますが、こうしたものも、しっかりと読んでいかないと、一知半解でものをいうのは危ないですね。