ポリシー
『朝日新聞』の文芸時評で、浅尾大輔さんの『ブルーシート』が取り上げられたようです（購読していないので、伝聞ということで失礼させてください）。
収録された作品の初出の段階では無視されていたのが、単行本になることで紹介されるというのも、時評本来のありようからいえば、いささか微妙なものもあるのですが、『朝日』の時評は、夷斎石川淳さんの『文林通言』（中央公論社）としてまとめられた時評のころから、そうした単行本をけっこう扱う伝統があるので、今回も、その延長ということもいえるのかもしれません。
これがきっかけで、雑誌に載せた新作が、その段階できちんと評価されるようになるといいですね。そうしたアンテナを張っておくことも、時評にたずさわるには必要なのだと思ってはいます。
