切り口

天野正子・桜井厚『「モノと女」の戦後史』(平凡社ライブラリー、2003年、親本は1992年)と、天野正子・石谷二郎『モノと男の戦後史』(吉川弘文館、2008年)です。
これにあわせて、〈こども〉とで三部作らしいのですが、とりあえず2冊を。
大きなテーマではなく、個別のものとのかかわりなのですが、やはり〈女〉のほうがおもしろいですね。下着、避妊具、洗濯機など、戦後女性が手に入れることで、〈男の支配〉する社会からの女性の独立のような感じがあります。〈男〉のほうも、ランチや社章などで、会社にからめとられながら、高度成長の時代を走っていったというところもあるのですが、インパクトは少し弱いような気がします。
タバコが〈女〉のほうに記されているというのも、親本の時代らしくて、今だったらどうなるでしょうか。