ねらいはいずこ

日曜日あたりに、「衛星打ち上げ成功」にわく人びとの映像をみていると、何か、「南京陥落」を祝うちょうちん行列に熱狂していた人たちを思い出してしまいました。
もちろん、実際には人工衛星として飛んでいないものを、「人工衛星の打ち上げに成功して、軌道をまわっている」と宣伝する体制自体が、いんちきなものであることはまちがいないのですが、だからといって、今の追いつめ方が妥当なのかどうかは、もっとよく考える必要があるでしょう。
戦前の日本は、国際連盟を脱退して、「包囲網」によっておいつめられたとして戦争をはじめたわけですが、結局、国土を焦土にしたあげく、天皇は占領軍によって温存されたわけですよね。
「にせ人工衛星」で国民をだましている体制が、周囲の諸国の思惑で、民衆だけを犠牲にして温存されることだって、今後ないとは言い切れません。体制ごと取りかえようとしたイラクでは、今でも戦火がたえないわけですから、「安定」のために天皇の存在をのこしておいた「大日本帝国」の経験が、今後出てこないとはいえません。
そのとき、だれが得をするのか、よく見ていかないといけないようです。