大事な仕事

佐藤三郎さんのブログに、彼が以前書いた、『党生活者』に関する考証がアップされています。
たしか最初は民主主義文学会の支部誌に載せたものだったと思い出して、調べてみると、『民主文学』2000年11月号の「サークル誌評」に記述がありました。
それによると、当時は文学同盟といっていたのですが、その東京南部支部支部誌『りありすと』の68号に「毒ガス戦の視角からとらえた『党生活者』の舞台、藤倉工業について」というタイトルで最初に発表されたようです。(第2部のほうも、同じ『りありすと』のはずですが、今まだ確認できていません)
この誌評では、「『党生活者』という作品を、当時の日本軍が計画していた毒ガス戦との関連でとらえるという問題意識をもつことによって、作品を単なる「愛情の問題」や「活動家の心理」という側面だけに矮小化してとらえることの不当さが、佐藤の追求から感じ取ることができる」と評価しています。これは、第1部だけについての論評なのですが、今回、第2部も含めてネット上で公表されたことは、大切だと思います。
たしか、『りありすと』誌上では、佐藤さんが撮影した現在(2000年当時)の工場の写真なども載っていたように記憶しているのですが、今回は、写真はアップされていないようです。当時はまだデジカメがいまほど普及していなかったので、写真はのせられなかったのかもしれませんね。