みどりの風に黒獅子の

武田晴人さんの『高度成長』(岩波新書)です。
この連休、松山にいるのですが、そこに向かう途中に読んでいました。京都駅を出るとすぐ右手に日本新薬があって、都市対抗出場の横断幕が出ていたのですが、この本の、戦後の産業の消長とが、関連づけて見えてきます。丸亀駅のすぐそばには、かつて何度か都市対抗に出場した大倉工業の工場もあり、変化が見えます。
そういうことを考えさせられました。

高度成長の時代の、ある意味前進を続けていた時期と、炎天下の後楽園球場での、7月下旬の都市対抗野球とは、何か似ているような感じがします。空調のきいた東京ドームで、8月下旬に行われるのは、何かちがうような感じもあって、また、都市対抗の優勝チームが日本選手権への出場資格を得るという現状では、役割自身も変ってきているのかもしれません。

ちっとも本の感想にはなっていませんが、どの産業がどの時代に成長していったかという、著者の分析と、都市対抗の出場チームの変化がつながっていたので、どうしてもこうなってしまいます。