実見してこそ

林文雄『荻原守衛』(新日本出版社、1970年)です。
絵画や彫刻などの美術系、とくに近代日本のそれはあまり詳しくないので、(まあ、なかなか時間をとれないということもあります。文学は持ち運びもできるし、自分の好きな時間にひっぱり出せるというのは、やっぱりありがたい)こうした本で、少しは知っておきたいと思いました。
碌山美術館にでも、本当は行って、実際に見てから読むべきなのだとは思いますが、とりあえずは、苦心してアメリカやフランスで、当時の先端的な芸術にふれたという彼の経歴が、新しい世界を切り開く寸前で病に倒れるという、悲劇といってもよい生涯を、知っておく必要はあるでしょう。
写真だと、どうしても彫刻の質感はつかみきれないように思えます。
そのうちに、なんとかできるといいのですが。