現代と歴史のあいだ

その時歴史が動いた』は、今回は沢内村の話です。
実は、『自分たちで生命を守った村』も『沢内村奮戦記』も、『村長ありき』も読んだことはないので、話として聞いていたことが番組の形でわかるようになったのは、入門としてはいいのかもしれません。
この前の瀬長亀次郎さんをあつかったときといい、今回のものといい、(次回は日中国交回復のときのエピソードだそうですが)、同時代として経験した人がまだまだ多いようなできごとを、番組として取り上げていることが増えているようにも感じます。
その点では、番組の最後の、協力のクレジットのなかに、及川和男さんの名前があったのは、それなりに意味のあることではあるでしょう。確かこの前、島崎藤村の話を朝日新聞の土曜版であつかったとき、及川さんの書いたものを参考資料としてあげていました。
及川さんの小説を読まなくなってひさしくなりますが、『雛人形』(民衆社、1977年)とか、『希望水系』(新日本出版社、1982年)とか、記憶に残る作品もあります。
そういうことも含めて、いろいろなことが歴史のなかにおさまっていくのでしょう。