発行サイクル

芥川賞は、青山七恵さんになりました。作品については、http://d.hatena.ne.jp/nekopanda_tare/20060711
で紹介してあるので、よろしかったらご覧下さい。
河出書房新社も、『文藝』を季刊誌にしてずいぶんになりますが、それでもこうして、若手作家をつぎつぎと世に送り出していることは、評価できることだとは思います。けれども、この間の、柴崎友香にしても、綿矢りさにしても、この青山七恵にしても、『文藝』が季刊誌であるための、中篇向けの書き手になっているような気がしなくもないのです。つまり、もう少し、短くした〈珠玉の短編〉的な作品を試みる必要があるのではないかと思うのです。
日本の文芸雑誌の発行スタイルが、短編小説の流行と文芸時評の確立をうんだというのは、誰が言い始めたのかはわかりませんが、そういう伝統のなかにあるよい面は受け継いでいけるものがあるように思います。