全否定という情熱

槙村浩『日本詩歌史』(平和資料館・草の家)を入手しました。
この前書いた、猪野睦さんの本に触発されて、手に入れたのですが、槙村の情熱が感じられるものでした。
もちろん、ここに書かれた日本文学に対する全否定ともいうべき評価には異論はありますが、そうせずにはいられなかった槙村の情熱と、当時の弾圧の厳しさを感ぜずにはいられません。
この槙村の意識を引き継ぐには、やはり科学的社会主義の理論をきちんと受け止めなければいけないと思うのですが、そういう点では、小川晴久さんの「解説」では少し物足りない感じがあります。