申しわけないのですが

『すばる』1月号に、小森陽一さんの『晩年様式集』(大江健三郎講談社)についての書評が載っています。先行作品を押さえた上で、作者の大江さんの方法を、重ね合わせていることに着目しながら論じています。
それはそれとして、大きな勇み足をみつけてしまいました。小森さんは、この本の初出の表記に着目します。

「『群像』二〇一二年一月号〜二〇一三年八月号」とした上で、その隣に(うち二〇一二年五月号、二〇一三年二月号および五月号を除く)とされている。二〇回分の連載のうち三回分は完全に削除されている雑誌「群像」に掲載されたテクストと、単行本のそれとは異なっていることが明示されているのだ。

と、小森さんは書いています。でも、この除かれた号では、単に「晩年様式集」は休載されていただけなのですが。

どうしたんでしょうね。