無事これ名馬

村上春樹さんの『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(文藝春秋、2010年)です。
村上さんのインタビューを、国内外問わずに集めたものです。ですから、小説を書くに至った神宮球場のエピソードとか、ほかにも小説の書き方など、重複しているものもあるのですが、それはそれとして、小説家村上春樹を知るには、けっこうおもしろいものだとも言えるでしょう。
村上さんは、マラソンにも挑戦していますが、そうした形で体を鍛えていくことが、小説を書くためにも大切だととらえています。たしかに、ものを書くには、それを実現できる体力が必要なのですから、そこは押さえなければならないでしょう。外的な要因ではなく早死にしたならば、できることもできなくなります。そのかねあいも、考えさせられます。