はしっこ

河出の世界文学全集、『短篇コレクション』の1冊目(2010年)をちびちび進めています。
この巻には、アジア・アフリカ・アメリカ(ラテンもアングロも)の作品が収められています。日本語のものもあって、金達寿目取真俊がはいっています。
池澤さんには、北海道を舞台にした『静かな大地』(朝日新聞社、2003年)という作品もありますし、そうした意味では、きっとアイヌ語作品(知里幸恵の『アイヌ神謡集』が散文だったらきっと収録したかもしれませんが)もいくつか加えたかったのかもしれません。日本語世界と、その近縁に関して、もっと知るべきことは多そうです。
 ここに収められた中国が張愛玲と高行健という、いずれも外国在住のふたり(長編部門で残雪の作品もありますが)、朝鮮語はない(在日の金達寿はいますが)というのも、気になることではありますが。