にぎやか

オンデマンドで観た『坂の上の雲』第6回(地上波放送12月5日)です。
ロシアでの広瀬武夫の活躍がメインで、ドラマとしての演出でしょうが、帰国に当たっての歓送音楽会で『荒城の月』を演奏させるなど、いろいろと盛りだくさんという感覚はありました。真之と小村寿太郎が会話するとか、真之が子規にアメリカ先住民のおまじないグッズを渡すとか、工夫もあります。
とはいっても、ドラマとしても、子規も広瀬も作品世界から退場してしまうのは仕方のないことですから、そこをどうしていくのかは問われるのではないでしょうか。イギリスの場面で、ロンドンに留学する漱石が出てくるのではないかとも思ったのですが、登場しません。漱石を、全体の歴史認識からやや離れた視点から見つめる人物として造形するのかどうかが、日露戦の描き方ともかかわってくるのではないかとも思うのですが、いかがでしょう。作品を流れる歴史認識については、いろいろな人が論じていますので、とりあえず、ドラマとしてのつくりの面から。