追憶

岩波ブックレット加藤周一のこころを継ぐために』(2009年)です。
2009年6月に行われた、「九条の会」の講演会の記録に、成田龍一さんの文章をあわせたもののようです。「九条の会」の呼びかけ人のかたがたと、配偶者の矢島翠さんの講演が収録されています。
それぞれの立場から、加藤さんの仕事をふりかえっていて、日本を戦争をする国にしようという動きに対して、そうではないのだという、みなさんの気持ちがつたわってきます。
今月も、ちくま文庫で、『三題噺』が出たように、加藤さんの著作がいろいろと刊行されています。それによって、新しく加藤さんの著作に触れる人も多いのでしょう。そういう人にも、手にとってもらいたいものです。

芥川賞は該当なしだそうです。まあ、まさか松尾スズキはあり得まいと思っていましたから、こういう結果もありかなとは思います。