2016-10-25から1日間の記事一覧

実のなかの虚

西野辰吉『東方の人』(東風社、1966年)です。 1960年代前半に『文化評論』に載せた連作長編で、大逆事件の被告とされた奥宮健之と、その周辺の人びとを描いています。日本の韓国併合にいたる朝鮮半島への進出の状況や、その中で生きるひとを描くという野心…