場面集

鳥居久靖訳『三侠五義』(中国古典文学大系、1970年)を、ぼちぼちと読んでいます。
というのは、この話、講談をつなぎあわせたようなもので、それぞれのエピソードが、ゆるやかにつながっているという形式になっています。それだけならば、『儒林外史』も似たようなものだということにもなるかもしれませんが、『儒林外史』や『海上花列伝』が、いちおう全体を構想して書かれているのとは違って、ひとつひとつのエピソードが、京劇の一作品にもなるような、完結性の高いものにみえます。
だから、無理して全部読む必要もないのかもしれません。