発散と収束

中公文庫の『世界の歴史』シリーズ全30巻、なんとか読み終わりました。文庫としての刊行順に読んでいったので、時代順ではないのですが、今の時代の、世界のひろがりを感じることともなりました。
考えてみれば、高校時代の世界史の教科書には、中央アジアやメソアメリカ、さらにはサハラ以南のアフリカとかは、もうしわけ程度にしか触れられていなかったような感じがしていて、そうした世界にも、ある程度眼を広げられたのかもしれません。
親本が出たのは、20世紀のおわりごろ、香港が中国に返還されたころなので、それから約10年の動きが、またちがった角度からみることにもなるのでしょう。世界をまとめてゆくのが、新自由主義というのでは困ります。そこを破るヒントは、過去のひとびとの営みにあるのかもしれません。