どこにでも

『歴史の町なみ 近畿篇』(保存修景計画研究会編、NHKブックスカラー版、1982年)です。
京都府を除いた近畿1府5県(三重県も含めています)の、さまざまな歴史的景観を、短く紹介したものです。もちろん、畝傍の今井町や、伊賀上野、但馬の出石とか、有名どころもあるのですが、20世紀初頭に阪急電鉄(の前身会社)によって開発された住宅団地である池田市の室町地域など、近代の景観もとりあげています。
最近の昭和レトロもあるように、近現代の景観も、歴史の風雪に耐えるものはあるわけですから、そこをどのようにとらえて、新しい生活につなげていくのかが問われるのでしょう。個々の記事は短いのですが、30年前の状況を反映しているので、最近の動向も知りたいところです。