やっているなら

今尾文昭さんの『天皇陵古墳を歩く』(朝日選書、2018年)です。

最近、宮内庁が管理する〈陵墓〉への学術的な立ち入りが、少しずつ許可されているのですが、著者は、そこに参加して、いろいろな古墳の実態をみてきました。その経験から、古墳の状況と現状を記したものだということです。

実際には、管理の都合上、宮内庁もときどき学術調査をしているようで、発掘はともかく、管理(お濠に水が張ってあれば、当然浸食も起きるので、護岸工事が必要になる場合もあるとのことです)をしているために、わかっていることもあるようです。

そうした結果を、積極的に公表していくことが必要かと思います。いつまでも太田茶臼山古墳を「継体天皇陵」といいはるのも無理があるのではないでしょうか。