現場感覚

高田高史さんの『社史の図書館と司書の物語』(柏書房)です。
神奈川県立川崎図書館は、産業系の資料に特化した図書館なのですが、そういう関係で、いろいろな会社の社史が集められています。著者は、そうしたものをどのように活用していくのか、そもそも図書館の存在自身をどのように知ってもらうか、そうした問題意識から、「社史ができるまで講演会」を社史編纂にたずさわった方に直接語ってもらうとか、「社史フェア」という展示をしたりとか、いろいろな工夫をこらしてきました。
その結果をまとめたのがこの本なのですが、こうした現場の努力など意にも介さず、「廃止」だの「移転」だのとわめく神奈川県の上層部は何だろうと考えてしまいます。