内向きとゆとり

いささかのんきに見える話題かもしれませんが、都市対抗野球の予選が各地ではじまっています。
この大会、本大会はトーナメントなのですが、予選は各地域の自主性にまかされています。補強制度もありますから、できるだけ強いチームが出られるように予選のやりかたも、敗者復活を加味したものになっているのが普通です。実際、企業チームとクラブチームの力の差は歴然としていますから、ある種のハンデをつけないとうまくいかないこともあります。
さて、それでも行き過ぎではないかと思うのが、西関東の予選です。神奈川と山梨で、強豪企業チームが東芝三菱日立パワーシステムズ・JX−ENEOSと3チームあり、代表枠は2です。最終的に企業チームの中から代表が出るのですが、何年か前に、JXが前年優勝で推薦出場を決め、残り2枠をあらそう決勝に、クラブチームの横浜金港クラブが勝ち残り、三菱と対戦しました。金港クラブが健闘し、9回2死までリードしていたのですが、そこから逆転負けしました。
すると、次の年から、予選方式を単純敗者復活式トーナメントから、〈企業チーム1・クラブチーム2〉で構成されるトーナメントの山を3つ作り、その勝者がリーグ戦を行い、2代表を決めるという形に変えたのです。今年もそれで予選がおこなわれています。
似たような形で、企業チーム3で、代表枠が2という北関東では、茨城・栃木・群馬からトーナメントで4チームにしぼり、そこからリーグ戦にしています。すると、クラブチームもひとつは最終リーグ戦に残ります。たいがい、全足利クラブが残り、日立・新日鉄住金鹿嶋・スバルと競います。何年か前には、全足利クラブがリーグ戦を突破して、本大会出場を決めました。
西関東でも、これくらいのゆとりはあってもいいと思うのですが、企業チームのプライドはわからなくもないですが、いささか過敏すぎるようにも見えるのです。
これも、日本の企業風土なのでしょうかね。