上と下

麻田雅文さんの『シベリア出兵』(中公新書、2016年)です。
一般向けの新書ですから、概説となるのは仕方のないことだとは思いますし、現段階で出てきている史料をうまく使って、全体像をつかませることには成功していると思います。
ただ、実際に出兵した兵士の証言(黒島伝治の『軍隊日記』とか)があればよかったのにという気持ちはなくはないです。政治家や軍人のかけひき、メディアの反応だけではないものが見えればということなのですが。