激動の経過

文京洙さんの『新・韓国現代史』(岩波新書、2015年)です。
解放以後70年の韓国の動きを、最近の情勢まで視野に入れてコンパクトにまとめています。日本との関係でも、時代によって変化があるわけですが、そこにも目配りはされています。
ただ、文化というか、文学・芸術にかんする叙述があまりないようで、民主化運動に文学芸術がどのように寄与したのかしなかったのか、というところがよくわからない、それはいわゆる〈韓流〉のドラマが映し出している世界が、現実社会とどのようにからんでいるのかということとも関係するのですが、そうした面からの分析はあってもよかったかとも思います。
金芝河さんも、今は昔とちがうと聞いていますし。