広がって

なかむらみのるさんの、『阿賀野川』が、〈憲法九条を守る阿賀野の会〉から発行されました。
もともとは『しんぶん赤旗』に連載された小説なのですが、最近はそうした作品も、単行本になるのは難しいようで、作品のモデルになった新潟県阿賀野市の〈九条の会〉が、刊行を引き受けたということのようです。
その代わりというと変かもしれませんが、新聞掲載時の挿絵がすべて収録されているのは、特徴だといえるでしょう。画家の小林春規さんの名前も、クレジットにはいっています。
九条の会の呼びかけ人だったなかで、すでに亡くなった方もいらっしゃるわけで、それだけ持続的な運動が全国的に続いてきたことは大切なことだと思います。この間、どさくさまぎれに、改憲派の人たちが、憲法改正の発議をやりやすくするために、国会議員の3分の2という規定を、半分に切り下げようとする卑怯なたくらみが動き出しているわけで、そうしたたくらみに対抗するにも、九条の会は大切な役を担うことになるのでしょう。