名実ともに

長谷川正安『憲法問題の原点』(新日本出版社、1981年)です。
政治文書というものは、時代時代に即して、課題がかわってくるものですが、日本国憲法は、1947年の施行以来改憲をせずに来ています。ですから、憲法をめぐる問題というのも、本質は変わっていないわけです。
その点で、30年前の論文集ですから、25条の問題にはあまりふれることがないのですが、9条の問題や、憲法制定のときの問題など、現代でも、というよりも、今だからこそ読まれるべき指摘が多いようです。その意味で、〈原点〉というタイトルは、ぴったりくるでしょう。

でも、この本、古書店の店頭の安売り棚でみつけたのです。こういう本こそ、再刊してほしいものですね。