節操

大西巨人さんのインタビューをまとめたものが、作品社から出ているので、買おうかどうしようかとおもってページをくっていると、彼が新日本文学会をやめるにいたったときのエピソードとして、こういうことが紹介されていました。
〈西野辰吉が、民主文学をやめてから再び新日本文学会に戻りたいと、野間宏のところを訪れたという。その話が会の会議で出されたときに、復帰を認めてもいいじゃないかという雰囲気が流れていた〉
大西さんは、そういう状態に堪えかねて、会をやめたという趣旨のことが書かれてあったのです。(記憶で書いているので不正確なところもあるかもしれませんが、西野が野間を訪れたのだと大西さんがいっているのはまちがいありません)
西野も野間ももうなくなっているので、彼らからの言い分はいまさら確かめようがありませんが、こんなことを書かれてしまうのも、なにか情けないところもあります。